剱岳・立山(富山県) 2003年8月24・25日

2003年8月24日に富山県の剱岳(2,998m)に登った。

朝5時過ぎに出発し4時間半ほどで登りの最難所「カニの縦バイ」に取付いた。
鎖をしっかり握っても平蔵谷を見下ろすと恐い。
ゆっくり慎重に通過する。
程なく高度感満点の剱岳山頂に到着した。

山頂からの360度の展望(立山連峰)は絶景だった。
下山では「カニの横バイ」と呼ばれる鎖、梯子があり気を抜けない。
雷鳥沢に着いたのが16時頃、往復で10時間ほどの山歩きだった。

翌25日は立山に登った。
立山のピークは「大汝山(3,015m)」で他に「雄山」、「富士ノ折立」があり三峰の総称として立山と言われている。
三峰縦走後は日最高所の温泉「みくりが池温泉」に入浴。
温泉は地獄谷が源泉で硫黄臭の強い白濁した湯で、疲れた足腰が癒された。



《コース》

1日目: 自宅(車) − 名神・北陸自動車道 − 立山IC − 立山駅駐車場 −(ケーブルカー)− 美女平駅 − 高原バス − 室堂ターミナル 〜 地獄谷 〜 雷鳥沢(テント)

2日目: 雷鳥沢 〜 別山乗越 〜 一服剣 〜 前剣 〜 剣岳 〜 剣山荘 〜 別山乗越 〜 雷鳥沢

3日目: 雷鳥沢 〜大走り〜 富士ノ折立 〜 大汝山 〜 雄山 〜 一ノ越 〜 みくりが池温泉 〜 室堂ターミナル − 1日目と逆のコースで帰宅  






1日目(8/23)



室堂12:20
立山駅より「立山ケーブルカー」に乗り高原バスの美女平駅に向う。(室堂まで往復で¥4,190)
13:30
室堂ターミナル着。「玉殿湧水(左写真)」を飲んで地獄谷へと向う。






地獄谷14:25 地獄谷到着。

夏休みと土曜日でもあり凄い観光客。その中をデッカイリュックを背負って動くから大変。地図では20分で行けるのに今日は40分ほど掛かった。
地獄谷は硫黄臭が強く、「有毒ガス注意」の立札が到る所にあり、とても長居は出来ないので雷鳥沢へ向った。





雷鳥沢    雷鳥沢テント



15:00 雷鳥沢キャンプ場に到着。

予定ではここから2時間30分程先の剱沢キャンプ場まで行く予定だったが時間が遅くなったので
ここでキャンプすることに変更。雷鳥ヒュッテではキャンプの人も風呂に入れるので早速入浴した。
このキャンプ場は管理棟がありトイレや炊事場がしっかり整備されていた。ただ水は生では飲めないようだ。



チングルマ
チングルマ

別山乗越
別山乗越

立山
立山

写真をクリックして下さい



雷鳥平を散策。高山植物の’チングルマ’が一面に咲き’お花畑’です。
明日は’別山乗越’(2,792m)を登り剱岳に向い、その翌日は’立山’を縦走する予定。
天気がいいので周りの山が一望できました。夜は星がとても綺麗です。







2日目(8/24)



称名川の橋
5:30 弥名川(しょうみょうがわ)に架かっている橋を渡り出発する。
歩行時間が10時間ほど掛かるため、サブザックに最小限必要な物だけ入れて歩く。
雷鳥坂のきつい登り(標高差400m)を1時間30分で’別山乗越’の剱御前小舎に到着した。







剱岳(クリックして下さい)
別山乗越より剱岳

7:00 別山乗越の剱御前小舎からは’剱岳’の山容が眼前一杯に飛び込んでくる。
ここからは’剱沢小屋’’剣山荘’と進むルートもあるが、少しでも時間の短い’くろゆりのコル’を目指して進む。
7:37 くろゆりのコル
8:05 一服剱に到着



前剱
9:04 ’前剱’に到着。

この時間なのに下山者が多い。
瘠せ尾根なのですれ違うのも大変です。
立ち止まって待って、下山者が居ない事を確認して進んで行きます。
ここからまだ山頂までは遠く、岩場や鎖場が随所にあるため、休憩して出発する。



(クリックして下さい)
カニの縦バイ
(クリックして下さい)
カニの縦バイ

カニの縦バイ 

9:55 ’カニの縦バイ’の登り口に到着。
’カニの縦バイ’は垂直に近い17m程の登りで補助的に鎖がある。鎖に頼りすぎると危険なので、しっかり岩を掴んで登りきった。
上から下を眺めると平蔵谷が深く落ち込んでおり、登った岩をついじっと見つめ思わず足が竦んでしまった。






剱岳頂上(クリツクして下さい)
剱岳頂上の祠

剱岳頂上





10:30 剱岳頂上に到着。

頂上に立つ少し前から濃い霧が無くなってきた。
360度の絶景、今までの汗が一瞬に乾いた。
後立山連峰の全容がだんだん見えてくる。
地図を見ながら白馬、旭岳、杓子、白馬鑓、唐松、五龍、鹿島槍、赤沢、針ノ木岳・・・・ 
去年は白馬、唐松から剱岳を眺めた。 
どちらから眺めてもやっぱり素晴らしい。
30分ほど休憩を兼ねて山頂からの眺め(源次郎尾根、三ノ窓、早月尾根など)を楽しんだ。

11:00 下山開始



カニの横バイ            カニの横バイ

’カニの横バイ’手前の順番待ちの登山者と’カニの横バイ’




11:20 ’カニの横バイ’に到着。 

通過する順番待ちの状態。
グループのリーダーらしき人が先に下りている人に声をかけ、足の置き場所を指示している。
ガイドブックに足の運び方が載っているらしい。
鎖場に続き垂直な梯子もあり、慎重に行動するので順番待ちになるのも仕方ない、と諦めまた休憩。



前剱
12:25 前剱に到着。

前剱頂上より後方の剱岳を写す。

13:55 剣山荘に到着。
昼食が軽食だったので、暖かい牛丼を食べ元気を取り戻した。
小屋横の残雪の水はほんとに冷たい。その水を確保して出発する。
ここから別山乗越までは登り道となる。途中に雪渓を横断しながら登って行く。
      



剱御前小舎
15:12 剱御前小舎に到着。
風が強くなり寒くなったので、そのまま寄らずに雷鳥沢を下山する。

16:10 雷鳥沢キャンプ場に到着。
着替えを持ってすぐに雷鳥ヒュッテの温泉に向う。
ゆっくり温泉に浸かり、ヒュッテのベランダから大日岳を眺めながら冷たいビール(中ジョッキ)を呑んだ。気分は最高!







前から一度は登ってみたいと思っていた「剱岳」に無事登頂でき最高の気分。
山頂から眺めた白馬や唐松、鹿島槍の山容は素晴らしく感動した。
今度は鹿島槍、針ノ木、蓮華方面から剱岳を眺めてみたいものです。








(ガイドブックより)

永く未踏の頂きとされていた剱岳に、陸軍参謀本部陸地測量部の一行が登頂したのは明治40年(1907)7月である。
当時、剱岳は日本に残された唯一の未踏峰と信じられていた。
ところが、初登頂者と思われた彼らが山頂で発見したものは、修行僧が用いる槍の穂と錫杖(しゃくじょう)の頭で、明らかに信仰を目的とした登はん者がいた痕跡であった。(奈良朝時代のものと判明した)







3日目(8/25)

大走り
7:00 天気は曇り。立山はスッポリ霧に覆われている。
雨を覚悟して立山を縦走することにした。
テントを回収してリュックに詰める。リュックの重さは15キロ?
きついのを覚悟で出発。
雷鳥沢から’大走り’を登る。約2時間の急登だ。




真砂岳分岐         稜線



8:46 真砂岳と富士ノ折立の鞍部。標高2,860m
大走りの急登を登りきった。天気も回復して青空が見えてきた、ここからは稜線歩きとなる。



        

富士ノ折立
9:19 富士ノ折立に到着

標高2,999m。標高が高く風も強いのでとても寒い。
風は強くなったり弱くなったり繰返す。
立っていられないほどの強風もありすぐに大汝山へと向う。
大汝山には休憩所がある。
強風の中を歩き始める、
途中4〜5人の登山者とすれ違ったが、やはり風が強いらしい。



大汝山
9:47 大汝山に到着。

標高3,015m。立山の最高峰。
山頂で写真を撮り、近くの休憩所に走りこんだ。
ホットコーヒーを飲み休憩所のおっちゃんと雑談
この休憩所も宿泊できるが予約が必要とのこと。




黒部湖
大汝山から見た’黒部湖’
霧が晴れたので黒部湖が一望できた。
ほとんど真上から眺めているみたいだ。
他の人もしきりに写真を撮っていた。





雄山      雄山神社      雄山 



10:37 雄山神社に到着。

到着するとすぐに祈祷が始まるとのこと。
祈祷料500円を払い雄山神社に登り祈祷してもらった。
団体で参拝する人も多く、時間帯によっては大変混雑するらしい。
雄山山頂で暫く写真を撮り、一ノ越に向けて下山する。



一ノ越
11:37 一ノ越山荘に到着

下山途中からの一ノ越山荘。
夏休みでもあり子供を連れた家族ずれが、雄山に向けてぞくぞく登ってくる。
急斜面なので浮石に注意しながらゆっくりと下山した。





 

みくりが池温泉
13:30 みくりが池温泉

一ノ越から下山途中に立山に来て始めて’雷鳥’に合った。
雷鳥も沢山いる場所は決まっているらしい。
みくりが池温泉は地獄谷の源泉なので硫黄臭がして白濁色をしている。
温度は丁度良く、さっぱりした。日本最高所の温泉とのこと。









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