笠ケ岳(岐阜県) 2003年9月26〜27日
2003年9月26〜27日に岐阜県の笠ケ岳(2,898m)に登った。
25日の20時に大阪を出発。
名阪、東海北陸道の飛騨清美IC経由新穂高温泉手前の道の駅新穂高で仮眠。
26日早朝5時過ぎに新穂高温泉の村営無料駐車場に車を止めた。
コース:
(1日目)
新穂高温泉 〜 笠新道登山口 〜 杓子平 〜 稜線分岐 〜 抜戸岩 〜 笠ケ岳山荘(泊)
(2日目)
笠ケ岳山荘 〜 笠ケ岳山頂 〜 秩父平 〜 大ノマ岳 〜 弓折岳 〜 鏡平 〜 新穂高温泉
6:58 新穂高バスターミナル 村営駐車場よりバスターミナルに到着。 バスターミナル横には’穂高の湯’の温泉があり誰でも入浴できるようだ。入浴料は寸志。 今日の天気は曇り時々小雨、予報では午後には晴れになるとのこと。 とりあえず傘とカッパの準備をして笠新道登山口に向かう。 |
8:10 笠新道登山口
これから先は水場が無いのでここで十分に補給する。
杓子平までおよそ4時間30分の登り、しかも急登ばかり・・・
最初は原生林の中を黙々と登る、中ごろからダケカンバの急登となる。
最初は1時間に一回ほど休憩していたが、杓子平に近づくにつれ休憩が多くなる・・・
12:15 杓子平
息が切れ、足腰が張ってきた頃、急に視界が開けた。
杓子平に到着。目の前の雲の切れ目に雄大な笠ケ岳が見える。
東側には穂高山脈の稜線が、雲の切れ目に眺められる。 杓子平は広々としたお花畑のカールだ。
時期を過ぎたのか今日はお花も少ない。
ここからも稜線分岐までの約1時間20分の登り、 ゆっくり登る・・・ まだ登りは続く・・・
13:33 稜線分岐(笠新道分岐)
稜線からの眺めは素晴らしい!
先ほどまで急登であえいでいたことを忘れる・・
天気が回復し晴れ間が出てきたので暑くなってきた。 水を飲む量が増える・・
14:27 抜戸岩
稜線を30分ほど歩いた頃、大きな岩がある。
抜戸岩と言う。岩と岩の間を通り抜ける。 日陰になり涼しく感じる。通り抜けるとまた稜線歩きだ。
笠ケ岳山荘の手前には播隆平があり緑ノ笠(2,654m)が見える
15:07 笠ケ岳山荘
スタートしてから8時間10分。笠新道は大変な急登だ!
笠ケ岳の山頂まで往復する予定だったがガスが多く視界が悪いので明日の朝に変更する。
ほんとはもうクタクタだった・・・
宿泊手続きをして、早速ビールを2本買って飲む。
乾いた喉には最高だ!
時々雲の中から見える穂高連峰は絶景!
夕食も思っていたより豪勢だった。
持参したウイスキーをチビチビ遣っていたらまぶたが閉じた・・・7時過ぎには漠睡・・・・
山では早く寝たもの勝ち!鼾と歯軋りがうるさかったやろなぁ・・・
5:00 笠ケ岳山荘
5時に目が覚めた。
隣の人は既に出発したのか居なかった。
窓の外はかなり寒そうなので布団の中から外を眺める。
5時50分頃に穂高より昇るご来光を眺める。
朝食を食べ笠ケ岳の山頂へ向う。10分ほどで山頂に着いた。
6:20 笠ケ岳山頂
天気も快晴!
360度の眺めは凄い!
特に鎌田川の対岸に聳える槍穂高連峰は絶景!
目の前に聳え立ち圧倒される!
暫く山頂から写真を撮りながら楽しんだ。山頂には祠もある。
新田次郎の小説「槍ヶ岳開山」では播隆上人によって笠ケ岳は登られ、山頂で’御来迎’(ブロッケン現象)を見て、槍ヶ岳も開山されたと読んだことがある。笠ケ岳山荘にはブロッケン現象の写真が飾られていた。
笠ケ岳山頂からの展望。
すぐ下には宿泊した笠ケ岳山荘が見える。
大きくはないが綺麗な山荘だった。
双六岳、三俣蓮華岳の全貌が眺められる。
6:50 下山開始
稜線続きに登山道が見える。
これから昨日登って来た稜線分岐まで戻り秩父平から弓戸岳へ登り鏡平を下る。
振り返ると笠ケ岳の全貌が綺麗に眺められた。
8:50秩父平
槍ヶ岳が目の前に見える、やっばり槍ヶ岳の眺めは素晴らしい!
10:18 弓戸岳
秩父平から大ノマ岳、大ノマ乗越と稜線歩きは景色が素晴らしい。
双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳が近くに迫り、双六小屋まで見えた。
あと1日あれば双六岳まで登れるが仕事の都合で今日は帰らないといけない。
悔しい思いをしながら鏡平へ下りる・・・
11:05 鏡平小屋
槍ヶ岳が目の前にある。眺めは素晴らしい!
ここで昼食。
早速ジョッキで生ビールを飲む。最初の1口はやっぱり最高や!
特に槍ヶ岳を眺めながら飲むのは格別、また1口ゴクッ!
笠ケ岳山荘で買った弁当も美味しかった。
今日は土曜日で快晴なので登山者がかなり多い。
双六山荘は一杯になるやろなぁと思いながら下山する。
《ガイドブックより》
笠ケ岳は古くから信仰の山とし崇められ、播隆上人ゆかりの山でもある。
天明年間(1781〜1789)に円空上人によって開山され、後に登攀した播隆上人は、頂上から東方に槍ヶ岳を望み、その開山を志したという。
端正な笠形を崩さない笠ケ岳の登山道にははるか江戸時代に開かれた道もある。
かって播隆上人が山頂から見たと伝えられるブロッケン現象も槍ヶ岳の姿も昔と変わらないまま眺められる山である。