甲斐駒ケ岳(山梨・長野県) 2003年9月4日
2003年9月3日 am6:00 自宅を出発。
阪神、名神、中央自動車道伊那ICよりR361・152経由して仙流荘の先の村営バス(駐)を利用した。
南アルプス林道は一般車は通行止めなので、ここから村営バスを利用する。
長谷村営バス(営)でキップを買ったら12:10に臨時バスを出すとのこと、待ち時間もなく出発できた。
断崖、絶壁の林道を50分ほど揺られたら北沢峠に到着した。
北沢峠(2,035m)より10分ほど歩き、北沢長衛小屋のキャンプ場にテントを張った。
南アルプス北端の甲斐駒ケ岳(2,967m)は駒ケ岳と名のつく日本の山では一番高い。
花崗岩の岩盤と白砂から山肌が白く見える。
仙丈ケ岳が女性的な山と言われる替わりに甲斐駒ケ岳は勇ましい風格を見せた男性的な山と言われている。
《コース》
1日目: 自宅(車) − 名神・中央自動車道 − 伊那IC − 村営バス駐車場 − 村営バス − 北沢峠
2日目: 北沢長衛小屋 〜 仙水峠 〜 駒津峰 〜 甲斐駒ケ岳 〜 駒津峰 〜 双児山 〜 北沢峠
3日目: 北沢長衛小屋 〜 大滝頭 〜 小仙丈ケ岳 〜 仙丈ケ岳 〜 小仙丈ケ岳 〜 大滝頭 〜 北沢長衛小屋
北沢長衛小屋 〜 北沢峠バス停 − 村営バス − 村営バス(駐) − 仙流荘(露天風呂) − 自宅
1日目(9/3)
11:30 長谷村営バス(営)にて北沢峠までの往復キップを購入。
南アルプス林道は一般車は通行できないためバスを利用するしかない。今年は夜叉神峠〜広河原間が崩壊のため通行止めとなっているため戸台側の利用者も多いようだ。
12:10の臨時バスに乗ったが乗客は10人程だった。
13:10 北沢峠(2035m)
南アルプス林道は断崖、絶壁の中をどんどん高度を上げて行く。
窓から外の谷底を覗いても恐いぐらいだ、流石にスーパー林道を感じる。バスに揺られること50分ほどで北沢峠に到着した。
山梨県側の南アルプス市の広河原方面からもバスが来ている。登山者のほとんどはこのバス亭を利用しているようだ。
13:30 北沢長衛小屋
北沢峠から重たいリュックを背負って10分ほどで北沢長衛小屋のキャンプ場に到着した。南アルプスでもキャンプ場所は限定されており、指定された場所しかキヤンプ出来ない。
テント代2日分(1,000円)を払いテントを設営した。後はすることもないので冷たいビールを飲みながら時間を潰した。
テント場は谷間なので景色は期待できない。7時には小屋の発電気も止まるので早く寝ることにした。川の爽やかな流れる音を聞きながらいつの間にか寝ていた・・・
2日目(9/4)
5:40 北沢長衛小屋のテントサイトを出発。
今日から荷物はテント場にデポしサブザックで登る。昼食と非常食と水をサブザックに詰めて登り始める。二千メートルを越えているので朝は寒いカッパの上だけ着た。
6:15 仙水小屋に到着
小じんまりした綺麗な山小屋だ。冷たい南アルプスの水を飲んで先に進む。
6:45 仙水峠(2,264m)に到着(写真左)
後方に見えるのが摩利支天。 ここから駒津峰までが急登だ。
数人の登山者が朝食をしていた。風があるので肌寒く感じる。小休止して登り始める。
8:05 駒津峰に到着。
仙水峠からの急登の途中から急に視界が開けた。
今日は天気がいいので眺めも最高だ。駒津峰から甲斐駒ケ岳が目の前に迫る。
ここで小休止。
汗をかいた背中が冷たくなる頃に山頂に向けて出発した。
8:32 六万石通過(写真左と真中) 花崗岩の岩盤の中を進む。
山頂直下の花崗岩の白砂(写真右) 砂地は靴の踏み跡が多く進行方向が分かりづらい。ベンキマークを目印に慎重に登っていく。太陽が直接当たるため暑い。汗ビッショリになって登った。
9:25 甲斐駒ケ岳山頂に到着。(2,967m)
汗ビッショリになって登った甲斐があって、360度の展望は素晴らしい。
南側は富士山、鳳凰山、北岳、間ノ岳、仙丈ケ岳をはじめ南アルプスの主峰が眺められる(上のパノラマ写真) 北側は遠く穂高、槍ヶ岳まで北アルプスが見える、中央アルプスの木曽駒ケ岳や御岳はくっきりと雄大に眺められる。
時間に余裕があったので昼食をしながら、山頂からの雄大な眺めを1時間ほど楽しんだ。
他の登山者も今は雲が少なく山々がくっきり眺められるのでしきりに写真を撮っていた。
10:45 摩利支天
山頂のすぐ近くに摩利支天がある。
時間に余裕があるので寄ってみた。ここからの眺めも素晴らしいみたいだが次第に雲が出てきて視界が悪くなった。
写真を数枚撮って下山開始。
11:30 駒津峰に到着。 下山は双児山を経由して下山する。
12:34 双児山
駒津峰からの下山道は瘠尾根で石だらけでとても歩きにくい。
ここで大休止をとり北沢峠の長衛荘へ下山する。
14:02 北沢峠に到着。
双児山から樹林帯の急坂をグネグネ曲がりながら1時間30分ほど歩いた。樹林帯の同じ景色ばかりなのでとても長く感じた。
北沢峠の長衛荘で早速、冷たいビールを喉に流し込む。喉が乾いていたので最高の気分だ!
《ガイドブックより》
甲斐駒ケ岳の山頂部は花崗岩の基盤が露出し、その白さは雪と見間違うほど。
甲斐駒ケ岳は、花崗岩峰としては最も高い山である。
花崗岩は地球深部で溶解しているマグマが押し上げられ固結したものと考えられている。
さらに甲斐駒ケ岳の山頂部は雨や雪解けによって地表が削られ、地表が露出したもの。
また、甲斐駒ケ岳の花崗岩は地球史からみると若く、酸化しやすい性質がある。
西麓へ注ぐ戸台川の河原には、赤く酸化した花崗岩が多く、赤河原の地名もある。